Lucyのつぶやきdiary

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アイドルの男女差(1) 〜女性アイドルの「卒業」〜

 コロナウイルスの影響で安易に外に出ることができなくなりましたね。私は家で毎日まったりしてますが、とうとう本日ライブグッズに5万円強使ってしまいました。

そのうち3万5千円はハロプロのグッズ、そう、女の子のアイドルに貢ぎました。自粛期間でインスタやツイッターにたくさん尊い投稿をしてくれて、私は毎日幸せですね。こぶしファクトリーの卒業ですっかり参っていた私もほぼ復活しました(早くね)。こんな感じで毎日YouTubeに張り付いてる人も多いのではないでしょうか。

さてこの私、大学入って一瞬だけ「アイドル論」で卒論書こうとしてたくらいには、アイドルが好きなんです。

そんな目線から、ちょこっとだけ蓄えてた私の「アイドル論」を書いてみようと思います。

 

 目次

 

 

春、卒業の時

もう卒業というには遅すぎる時期となりましたが、こんな世の中だからこそ別れのあり方について考えるべきなのかもしれません。

3月。アンジュルム室田瑞希こぶしファクトリーは、無観客ライブを最後にハロプロから去って行きました。割と早くからこぶし組だった私は、一度も彼女たちのコンサートに行くことがないまま終わってしまいました。3年前広島のハロコンで見た「これからだ!」はうるうるしながら見た記憶があります。

さて、今大体の女性アイドルはアイドルを辞める時、必ずファンとの別れの場が設けられて「卒業」していきます。でもこれっていつからの文化なの?今だと当たり前だけど、当たり前じゃなかった時代ってあるの?

この記事では、女性アイドルの「卒業」について考えてみたいと思います。

 

 「卒業」という概念 

現在の女性アイドルのあり方を決定づけるものは、「卒業」という言葉だと考えています。この言葉が出てくるまで、アイドルはメンバーの「脱退」「引退」を経るか、いっそのこと全員辞める「解散」という選択肢に限定されていました。

「卒業」という言葉を初めて使い始めたのは「おニャン子クラブ」だと言われています。「出席番号◯番!」というキャッチフレーズやセーラー服といった学校風のコンセプトとよくマッチしていますね。同じ秋元系ということで、AKB48がこのポジションを継いでいきました(今は制服衣装減りましたが)。

「卒業」は、一人の人間がアイドルを辞めることに対する負のイメージを軽減したのではないかと考えています。例えば、中学3年生が卒業すると、周囲の人は何と声をかけるでしょうか。「おめでとう」です。「いなくなって寂しい」とか、「何で高校行っちゃうの」とはとても言えないですよね。このように、卒業と祝福は強く結びつくイメージとなるのです。また卒業と結びつくイメージとして「何かを成し遂げた」とか、「次のステップに進む」といったこともあります。このように、卒業はアイドルがアイドルでなくなることを肯定的に捉える考え方を生み出したと私は思っています。

 

卒業してもグループは残る

このステップを語るために欠かせないのが「モーニング娘。」です。彼女たちは最初、ソロヴォーカリストオーディションで落選した5名で構成されていました。ところが、2ndシングル発売時には2期生が加入することになり、衝撃の3期生ゴマキ辻加護を含む4期というように続々と追加メンバーを入れていきます。そして、元いたメンバーは徐々に「卒業」していき、ソロ歌手になったり女優になったりと、新たなステップへ進んでゆくのです。現在モーニング娘。(現在はモーニング娘。'20)は9期生から15期生で構成されており、オリジナルメンバーこそいないもののグループ自体は20年以上存続しています。

この、卒業と加入を繰り返すシステムを確立したのがモーニング娘。の功績の一つだと思っています。次のステップへ進むために元いたメンバーが卒業しても、グループは存続していく。新しいメンバーが加入して、グループのカラーが少しずつ変化していく。モーニング娘。はグループの流動化をもたらしました

 

アイドルは通過点

そして、AKB48を語らずしてアイドル戦国時代を語ることはできません。

AKB48の特徴はなんといってもその人の多さです。最初こそ48人揃えるというスタンスでしたが、もはや3チームが5チームになり、各チーム16人という枠もよく分からなくなり、いわゆる「支店」と呼ばれる48系の地方グループもできていきました。ただし、人が多いのは48グループに限った話ではありません。地下アイドル、ロコドルなども増えた今、アイドルを自称する人は10年前に比べると爆発的に増えています。

これほどまでにアイドルが乱立するなか、アイドルはオーディションこそあるものの、ちょっとかわいければバイト感覚でできてしまうな職業になったんです。もちろん、最初は「アイドルがやりたい」と思うのでしょうが、そこに芸能界で食べていく覚悟はあるのでしょうか。学業のため、別の職業を目指すためにアイドルを「卒業」していく人が、近年では多いように感じます。

アイドルは、次へのステップにつながるどころか、思い出にすぎない一通過点にまで成り下がってしまったのでは?

 

 アイドルはいずれ辞めるもの

そして、現在。SKEの須田亜香里やAKBの柏木由紀のように、30近くなってもグループで活躍する人もいますが、ハロプロでは「25歳定年説」が出るほどこの年齢を前に卒業していく人が続出しています。

グループは続くけど、メンバー自身はグループに居座り続けることはできない。「卒業」を見据えて自分でセカンドキャリアを築くことが、現在ではより求められていると思います。

 

まとめ

ここまで見てわかる通り、「卒業」という言葉は、アイドルがグループを抜けることへのネガティブなイメージを払拭し、いずれグループから離れるという概念が当たり前にしていきました。

私は、卒業というシステムがあってよかったと考えています。ファンも覚悟を持って推しを送り出すことができるし、メンバーも(次のステップが用意できていれば)未練なく卒業までのひとときを過ごすことができるでしょう。

ファンができることは、応援していた人がセカンドキャリアを幸せに歩むことを願うのみです。いろいろ思うところはあるでしょうが…。